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ドリフの2012年

ダンス・建築・ファッションなどの分野で実験的な企画にチャレンジした2012年を振り返る。
 

 

 

 

 

 

 

3/24【すみだがわパレード】

 

「隅田川の持っている“人を元気にする力”を感じ、一緒に楽しもう」

表現者も観客も、共に参加することで新しい景色がうまれるような一日を作った。

チアリーダーズのパレードや、建築、ファッションのワークショップ、クリエーターマーケットを浅草エリアの各所で同時多発的に展開した。様々なジャンルの表現者や若者がこのイベントを通して多数訪れ、浅草の街や隅田川界隈に新たな交流を産んだ。

 

すみだがわパレード公式WEBサト:http://sumidagawaparade.com/program/index.html

すみがわパレード公式Facebook:http://www.facebook.com/sumidagawaparade

 

浅草の街を元気に! (撮影:後藤武浩(ゆかい))

体育館でのパフォーマンス (撮影:後藤武浩(ゆかい))

 

 

大阪の「DESIGNEAST」(http://designeast.jp)によるワークショッププログラムを迎えた、「すみだがわ☆ワークショップ DESIGNEAST MOBILE WORKSHOP」。

「川で使う道具」をテーマに、谷尻 誠、中村 竜治、倉本 仁 、白鳥 浩子などの建築家の手による設計図と用意された材料、会場にある道具で、参加者は自分だけの家具(スツール、デッキ、ハンモックなど)を製作した。

川のほとりの楽しみ方とそのための道具について考えながら、参加者は自分の手でそれを作り出した。

 

製作中!

完成!(撮影:小池太輔)

 

 

「すみだがわ☆ワークショップ LIGHT×FASHION WORKSHOP」は、有機ELやLEDという光る素材とそれを光らせるシステム作りにRhizomatiks + 4nchor5 La6を迎え、それに対してきしひろみ、(C.E.)スケートシング、ファンタジスタ歌磨呂、ピュ〜ぴる、増田セバスチャンら5人のクリエーターやデザイナーが、それらを活用したファッションアイテムを考案した。

参加者はデザイナーとともにそれぞれアイテを制作し、完成後はそれを身につけて隅田川でフォトシューティングも実行。隅田川沿いの風景をファッションで変えていくという実験でもあった。

 

増田セバスチャンさんのワークショップ(撮影:山地彩香)

暗闇で光るアイテム(撮影:後藤武浩(ゆかい))

ワークショップ参加者全員で記念写真!(撮影:後藤武浩(ゆかい))

 

 

「すみだがわマーケット」には、個性溢れる東京クリエイターや隅田川ライフを楽しくするモノが集結。また、訪れた人々は、買い物をするだけではなく、クリエイターと一緒にプロダクトをつくるマーケットワークショップにも参加でき、ものづくりが体験できるマーケットとなった。

 

 

すみだがわマーケットの様子(撮影:小池太輔)

マーケット内のワークショップ (撮影:小池太輔)

 

7/19~9/30

【ドリフターズ・サマースクール】

2012年で3回目となったドリフターズ・サマースクール。受講生たちは与えられた「NO FUTURE/YES FUTURE」というテーマのもと、ダンス・建築/舞台美術・ファッション・宣伝/制作の4つのコースで一つの舞台作品作りに取り組んだ。公演は横浜の「象の鼻テラス」にて行われ、今回ならではの劇場では作り出せない空間に挑戦した。

 

 ドリフターズ・サマースクール2012公式WEBサイト→http://drif-summer.info/

ドリフターズ・マガジンページでのイベントレポート→http://drifters-intl.org/magazine/report/319

 

ワークショップの様子

公演の様子(撮影:後藤武浩(ゆかい)

 

9/1~9/30

【KAFE9】

  KAFE9は「9月の1ヶ月間、劇場をKAFE(カフェ)にしよう」と開催された。

 メイン会場となったKAAT 神奈川芸術劇場では、独自の舞台表現で注目の若手、快快(FAIFAI)・contact Gonzo・悪魔のしるしの3団体が、それぞれ挑戦的な新作を発表。国際的な評価も高い、池田扶美代×ティム・エッチェルスは、旧作の日本バージョンを新たに発表した。その他にも、今回初挑戦となったコラボレーションや、クリエーションの途中経過を発表するプロジェクトなど、さまざまな角度からパフォーミング・アーツの魅力を紹介。今までにない表現・発想で、観客の心を奪った。

 また、劇場を気軽に人々が集まって議論をするような場所にするためトークやワークショップを展開した。 普段、あまり語られることのないファッションや舞台美術からの目線や意見に触れる機会を作ることで、観客に舞台芸術の新しい魅力を紹介した。

 さらに、舞台を劇場のみならず街なかにも広げ、MOTOMACHI商店街、山手エリアや横浜中華街、氷川丸、山下公園や港の見える丘公園など、横浜のシンボル的スポットを舞台に3つの野外パフォーマンスも行われた。横浜の見事なランドスケープを活用し、普段は劇場に来ない人々の目にも止まり多くの観衆を集めたパフォーマンスは、「劇場」のある町としての「横浜」をさらに盛り上げた。

 

 KAFE9公式WEBサイト→http://www.kafe-kaat.jp/

 

池田扶美代×ティム・エッチェルス『in pieces』日本バージョン(Hirohisa Koike)

『Bodies in urban spaces』(Hirohisa Koike)

 

 

9/9~

【ファッションは更新できるのか会議】

「ファッションは更新できるのか?」というテーマで行われるセミクローズドな会議だ。時代を反映するファッションは、情報社会や消費者の変化の中で、どうクリエイティビティを発揮できるのか?という問題意識のもと、法律家NPO団体「Arts and Law」、水野大二郎(ファッション批評誌Fashionista/FabLab)とともに、1ヶ月に1回のペースで会議を実施中。毎回ゲストスピーカーを招き、パクりと著作権、パーソナル・ファブリケーション、インターネットを通じて可能になるコミュニティ形成やアーキテクチャ、法律の問題などのトピックについて、参加者とともに議論を深めている。 Facebookページでは、今後の予定や推薦図書の紹介、これまでの会議の議事録を掲載中。

 

ファッションは更新できるのか会議公式Facebook→http://www.facebook.com/fashion.koushin

 

会議の様子

満員の会場

11/18

【ドリフターズ大運動会】

あらゆる領域をこえてアートに取り組むプロジェクトやユニットが集結して行われた3331 TRANS ART展。N.P.O.法人ドリフターズ・インターナショナルは、元々中学校だった会場の体育館を生かし、「ドリフターズ大運動会」を開催した。これまで関わりの多かったクリエーターや「boy予備校」ら共に、「人間福笑い」、「1m走」など今までにない競技を考案し、参加者一同、体を動かしながら新しい競技を楽しんだ。展覧会の中でも、作品展示に収まることなく、アクティブで実験的なイベントとなった。

 

3331 Arts Chiyodaの公式WEBサイト→http://www.3331.jp/

3331 TRANS ARTS展公式WEBサイト→http://ta.3331.jp/

ドリフターズ・マガジンでのイベントレポート→http://drifters-intl.org/magazine/report/510

 

競技中の様子

 

11/22〜

 【WRAPPLE ワークショップ】

浅草橋にある梱包用品問屋の老舗「シモジマ」による新業態ショップがパルコパート1にオープン。包装紙・箱・リボン・シールなどのラッピング材をはじめ、手芸用品、造花、事務用品、日常で使う文房具など約8000種類のアイテムを取り扱う。店頭ではワークショップテーブルがあり、毎週さまざまな講座が行われる。

ドリフターズ・インターナショナルは、植原亮輔(KIGI/アートディレクター)による「オリジナルラッピングを作ってみよう!」や、藤谷香子(快快/衣装デザイナー)の「“意外なかぶりもの”作り〜クリスマス編」など、クリエイターによるワークショップを同店店頭にて企画している。

 

 WRAPPLE公式WEBサイト→http://www.wrapple.jp/

 WRAPPLE公式Facebookページ→https://www.facebook.com/wrapple.jp

 

 

ワークショップ中の様子

完成したら、店頭で記念撮影!

writer profile

金七 恵 (きんしち めぐみ)
1992年生まれ 後楽園⇔神楽坂他 ドリフターズ・マガジン編集長