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【女の子には内緒】 稽古場レポート

7月23日都内某所で行われた、新人アーティスト柳生二千翔くんによる初監督・初演出作品『午前3時の子どもたち』の稽古場にお邪魔してきました! 役者の変更、脚本の書き換えという予期せぬ事態に見舞われながらも、新しい映像と演技体験をお客さんに届けられるよう、旗揚げ公演に向け日々稽古と制作が行われています。本番公演まで2週間をきり、稽古も終盤戦へ入りつつある様子をレポートします。
 

 

 

 

 

 

この日は作品・演出をする柳生二千翔くん、映像・撮影協力の黒木晃さん、役者さん6名のうち5名が稽古に参加。役者さんたちが手にしていたのは10Verの台本!脚本に変更を重ねながら、演技や演出もどんどん変わっている真っ只中でした。

「基本の方針というかテーマは変わっておりませんが、そこに付合していく様々なものは変化してきています。登場人物の変更を余議無くされましたが、それによって新しい登場人物が生まれたり、そのテーマに迫り来るベクトルと意味合いは新しい道に差し掛かっているのかなと思います。」と現状の脚本について柳生くんはコメントしてくれました。

 

 

 

 

稽古を始める前に役者さんたちが映像を確認。

『午前3時の子どもたち』では、映像を後ろに投影し、その前の舞台で俳優たちが演技を演じます。映像の中の物語と演技の物語が、少しずつズレていく演出手法を取り入れています。今後もロケに出かけ映像撮影の仕上げに取り掛かるとのこと。

 

 

 

 

この稽古場では映像を実際にプロジェクションできないため、映像を流しながら稽古を開始!映像と演技との間の感覚、セリフのスピード、タイミング、などを確認しながら稽古が進められていきました。

 

ちなみに、取材に行った3日後の7月26日、公演会場であるSTスポットで行われた通し稽古では、映像と演技が重なり合い、こんな感じに・・・

 

 

 

 

つづいて、オープニングシーンの通しに入ります。稽古中も、動きのスピードについて柳生くんからの指導の声がかかっていました。

 

 

 

 

休憩中、役者さんと話し合いながら、台本を確認する柳生くん。
「登場人物に息を吹き込む役者の方々と話し合いながら、稽古を進めていく形です。細かいディテ―ルの気づきに一番敏感なのが役者の方々なので、そこの大元となる主軸を僕が作りだして演出しています」と自身の演技指導方法について柳生くんが語ってくれました。役者さんと一緒に作品をつくりあげていく姿勢、そしてコミュニケーションを重視した考えが、稽古場から伝わってきました。

休憩後、書き換えられた台本を見ながらいくつかのシーンをおおまかに通し、流れを確認する稽古へ。

 

 

 

 

稽古後も、役者さんと演技の確認をする柳生くん。役者さんからの質問、意見を聞いていました。和やかな稽古現場でありながら、柳生くんも役者さんも真剣な表情で稽古に取り組んでいました。作品の要素や物語の断片が徐々につながり、ひとつの作品へと向かっている様子!

 

 

ぜひスペシャルトレーラーで、作品の空気を感じてください。

 

 

 

 

【役者さんインタビュー】

この日の稽古はこれにて終了!休憩時間中に、役者さん一人一人にインタビューしました。

<質問項目>

1.自分の役を一言でいうと

2.演出家としての柳生くんの印象

3.公演に向けての意気込み

 

 

 

三浦ゆかり役 堀井綾香さん

1.「いたい勘違いな女の子」

2.「ぶれない人。世界観をもち、それが確立されているので質問しても返ってくる。迷いがないからこっちもついていこうという気持ちになります。」

3.「はじめて脚本を読んだ時から面白くなるなと思っていました。どんどん変わっているのですが、軸がずれてないし、むしろ他の演出方法などが出てきています。どんどん変わっていく脚本がこわくもあり楽しみでもあります。お客さんとしても観たい作品です。」

 

 

住吉役 末柄拓郎さん

1.「純粋で、変わっているけど心が真っ白で子供みたいな子」

2.「イメージがしっかりあるひと。あたまのなかに作品のイメージがあると演出をうけて思いました。」

3.「せっかく関われたので、作りたいイメージを観に来てくれる人に届けられたらと思います!」

 

 

真澄役 平元佳奈さん(劇団宇宙キャンパス)

1.「普通な子」

2.「みんなでつくるという気持ちが強い方だなという印象です。あと、真面目で熱い!」

3.「素敵な柳生ワールドを、みんなと、全身全霊で表現していきたいです!」

 

 

小倉香織役 腹部夏月さん

1.「可愛いくて女らしい人」

2.「あまり今まで会ったことのないタイプ。自分の意見をあれもこれも、という人が多い中、柳生さんはそこで生まれたものを採用したり良くしたり、役者側の演技をみてくれます。」

3.「自分の役は、映像が関わってくる事で精度が求められたり、責任を感じています。もっと演技の精度をあげ、そしてその上で観に来てもらいたいです。やる気は満々です。」

 

 

小倉康祐役 サエトさん

1.「トラウマをもっている、色々な転機が重なって右往左往している人」

2.「作家としてすごいなと思うのは書きあげてくるところ。急遽な変更があった中書いてきてくれるのがすごいです。」

3.「後ろに映像があって前に実物が演じている、その二つの物語に差異があるなど、このような作品も僕自身なかなか知らないので、自分の役は面白い役を担っていると思います。そこをお客さんにも面白くみてほしいです。とにかく斬新な作品です。」

 

 

DRIFTERS SUMMER SCHOOL ADVANCE 2013

“女の子には内緒”旗揚げ公演『午前3時の子どもだち』

2013年8月9日(金)~11日(日)STスポット(横浜)

☆チケット予約受付中!→http://niha-naisho.info/

※前回のインタビューもあわせてお読みください→http://drifters-intl.org/magazine/interview/1284

writer profile

樫村有紀 (かしむら ゆき)

1993年生まれ 上智大学在学中